ふだんは器を形作るための粘土ですが、思うがままに遊ばせていくと「陶額(とうがく)」というキャラクターのようなやきものに辿り着きました。色々な形になった磁器のなかに、小さな絵付けの一枚を収めています。のびのびと粘土が遊んだやきものを皆さまの生活空間で楽しんでいただければ幸いです。
作品集を見るいつも大切にしてきたのは遊び心です。茶碗や皿、花生けなどを少しでも楽しく使ってもらえるように模索を始めた頃、陶芸とは異なる分野の作家ともあれこれ語り合ったものです。
あるとき、長年の親交があった故林清納画伯が、一つの風景を描きます。その絵は、原色が持つ明るさと過ぎ去った日々を思わせる影が、ともに同じ場所を作り出しているような印象でした。とても感銘を受けると同時に、変幻自在なやきものなら、この風景と一緒に遊べるのではないかと考えるようになりました。あるいは、その風景の一部として生きてみたいという衝動だったのかもしれません。
何度か試行錯誤を重ねた末、30年ほど前に最初の陶額が焼き上がったように記憶しています。それからも、画家や造形作家との合作をはじめ、個別のオーダーまで様々な陶額作りに取り組んでいます。近年は、ふだんの生活空間になじみながらも遊ぶような陶額を思い描きながら作っています。
形や釉薬の配色などをその時々の変化に任せて焼き上げています。
ひとつずつの表情をお楽しみください。
















※すでに売約済みとなっている場合もございますので、作品の有無につきましてはInstagramなどからお気軽にお問い合わせください。
秋田県出身。1970年に大学を卒業後、東京・銀座の陶磁器販売店に勤務し、百貨店などへの営業を担当。
その頃、井伏鱒二氏の小説「珍品堂主人」のモデルになったとされる故秦秀雄氏と知り合う。氏より古美術や民芸の手ほどきを受けた経験をきっかけに陶芸作家を志すようになる。
修行のために、愛知県・瀬戸市をはじめ山陰地方などの焼き物作りが盛んな地域を約3年間渡り歩いた後、石川県・能美市にあった九谷青窯でも作陶の技術を磨き、1975年に独立。
窯を開く場所を求めて訪ね歩いた末に、「お花畠」と呼ばれていた当地と出会う。1978年に築窯し、現在まで作陶を続けている。
新作・旧作の紹介をはじめ展示スペースの日常などをご覧いただけます。
Instagramを見る当窯の一角に展示スペースがございますので、どうぞお気軽にお立ち寄りください。